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「jSTAT MAP」を活用した誰でもできる賃貸需要の分析方法

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jSTAT MAPとは?

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「jSTAT MAP」は、総務省統計局が運営する誰でも使える地理情報システムです。 各府省等が公表する統計データをグーグルマップと組み合わせることで、対象エリアの統計データを視覚的に捉えることができます。
2022年1月時点では限られた統計調査の出力になりますが、有益な統計データとして国勢調査のレポート出力が可能です。

地図で見る統計(jSTAT MAP)    ・政府統計の総合窓口(e-Stat)

活用方法

賃貸経営を行うにあたり、その物件周辺の賃貸需要を調査することは必要不可欠です。
現時点の需要をチェックするには、賃貸ポータルサイトの空室募集状況を参照するのが手ごろな方法となります。
一方で、国が公表する統計データを活用することで、その地域や駅周辺の重厚なハードデータを知ることができます。
しかし、様々な統計調査、膨大なデータがあることから、賃貸経営にピンポイントに欲しいデータを参照することが困難な場合もあります。
例えば、「〇〇駅に良い売り物件が出たので周辺の人口の統計データを見たい!」「親から賃貸住宅を相続したけど保有を継続してよいのか? 周辺環境の人口動態を確認して将来性を見極めたい」などと思った場合、
jSTAT MAPを活用することで、対象エリアの特に人口に係る統計データを表示することができますので、賃貸経営に係る市場調査に役立てることができるでしょう。

実際の活用例:東京都武蔵野市 吉祥寺駅

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例として、東京の賃貸人気エリア 東京都武蔵野市にある吉祥寺駅を中心に、jSTAT MAPを用いて平成27年国勢調査の結果をレポート作成いたしました。 本ページの最後に、今回出力した吉祥寺のレポートの手順を動画で説明しています。こちらもご参考にしていただければ幸いです。

今回は吉祥寺駅を中心に半径1km以内の国勢調査を出力してみました。



■年齢別構成比率

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一見して、75歳以上の人口が突出して多いですが、30~40代の働き盛りのボリュームも多いことが分かります。
人員別世帯構成比をみると、吉祥寺エリアは単身世帯が多いことがわかります。
持ち家と民営借家の世帯を比べると、賃貸住宅に住む人のほうが多く、年齢と人口の構成比から単身の30~40代が賃貸住宅に多く住むのではないかと推察します。



■小地域における人口密度

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人口総数が小地域ごとに色分けされています。
特に北側500メートルより先に人口が多い赤い分布が確認できます。 不動産広告の駅徒歩の表記は、80メートルで1分なので吉祥寺駅北口からからおよそ7分程度から住宅地が広がっています。
駅徒歩だけで見ると、吉祥寺駅から10分程度の物件で競合しあっており、駅至近の賃貸住宅はそれだけで競争力があることが推察できます。



■住宅形態と世帯

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住宅形態を見ると共同住宅の中では5階以下の建物、特に1~2階建てが多く、
民営借家の世帯数と形態から「低階層アパート」に住む人が多いと推察することができます。



■小地域における人口増減

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人口増減を見ると、マイナスの紫エリアが目立ちます。一方、吉祥寺駅西側の赤いエリアは人口増加が際立つエリアとなっています。
人口増減の確認は賃貸経営に欠かせない要素です。jSTAT MAPでレポートを作成すれば町単位で視覚的に人口増減をとらえることができます。
このほか、男女割合などもレポートにありますので、入居者の需要に適う設備投資やリフォームの検討などをする際には参考となるでしょう。


出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)


動画によるチュートリアル

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